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むつみホスピタル BLOG

2020.02.14(金)治療プログラム

卒酒会ステージ6. アルコールのトリック + エニアグラム

今日はアルコールのトリックというテーマについて勉強しました。先週と内容はかぶる所はありますが、実はお酒にはさまざまな罠が仕掛けてあります。お酒は美味しいと思わせている、お酒を飲むとストレスが解消すると思い込んでいる、飲むだけで楽しくなると思い込んでいる。それには罠がかけられています。どのような罠かというと、たとえば缶チューハイやカクテルはアルコール(毒)を薄めて甘く香りよく飲みやすいものに変えています。また色も赤やピンク、ブルーなど好まれるような色を使用しています。ネーミングには「のどごし」とか「プレミアム」「限定〇〇」「蔵出し〇〇」とか美味しそうなと思わせるような名前がつけられています。こういったアルコールは脳=五感を麻痺させる飲み物であることはあまり知られていません。酔うとその場は楽しい気分になるかもしれませんが、覚めればその時の落差で「うつ」を引き起こします。そして何よりもお酒を飲んだ翌日は脳のパフォーマンスが低下します。よって仕事の効率や正確性は著しく低下します。またお酒には耐性があり飲み続けるうちにだんだん酒量が増え、抑制が効かなくなってしまいます。そのうち朝や昼からでも飲酒に及び、だんだん生活の大半を飲酒が占めてしまい生活のサイクルを大きく乱します。このようなことは気がつかないうちにお酒の魔の手が及んでしまうのです。その結果、仕事や社会的役割を喪失したり、それが家庭崩壊や離婚に繋がりこどもの貧困などさまざまな問題を引き起こします。また重大事故が幾度となく発生しても減らない飲酒運転事故は社会問題となっています。また身体的にはお酒は代謝の段階でアセトアルデヒド=発癌性物質が発生するので、遺伝子的に分解酵素が欠如している人などでは、たとえば食道癌のリスクが19倍に、咽頭・喉頭癌のリスクが8倍にも増加することが知られています。このようにお酒は精神的・身体的・社会的健康を損なう飲み物であることを認識し、早く節酒および断酒するべきです。

世間では昨日、歌手のマッキーこと槙原則之が覚醒剤で逮捕され話題となっています。マッキーは2000年にも覚醒剤で逮捕され執行猶予の処分を受けています。あれから20年、すっかり更正し作曲に専念して「世界にひとつだけの花」などの名曲を世に送り出してきていたので、薬物依存は克服できたんだなぁなんて思っていましたが、魔の手は20年の時を経てもじわじわ忍び寄る怖さを知りました。この薬物依存の素性とアルコールやニコチン依存の素性はよく似ている部分があります。自分ではヤメたいと心の底から思っていても心と脳と身体は相反した行動を取ることがあります。薬物依存やアルコール依存でも目の前に薬やお酒をおかれると脳汁が溢れると聞いたことがあります。脳が過去の快感を記憶していて、それは何年、何十年経過していたとしても快感の記憶が蘇って来るのだそうです。そして自分の意志とは反する行動を取ってしまうのです。1回だけ、1杯だけ、1本だけという油断が崩壊への道に繋がることを私たちは忘れてはいけません。

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